SPRD-558
Tkuo Otani 大谷卓生
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アツシはリュックを背負い、一人立ち尽くして遠くを見つめ、目を閉じる。兄が亡くなってから5年が経った。海外を放浪していたアツシは、兄が危篤だという知らせを聞き、日本に帰国したときには、兄はもうこの世にいなかった。二人は特に親しい仲ではなかったが、兄の死を知ったとき、アツシの目からは涙が止まらなかった。それが悲しみによるものなのかは分からない。しかし、一つ確かなことがある。アツシは兄のために何かをしたいのだ。兄のために……兄が残した義姉のために……
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